「肩こり対策グッズを買ったのに、いつの間にか引き出しの奥にある」
そんな経験はないでしょうか。
私はリラクゼーションセラピストとして10年、のべ10,000時間の施術を経験してきました。
そのあいだにお客様から「マッサージグッズを買ったけど、結局使わなくなった」と言われることがよくあります。
肩こりの原因のひとつは、長時間連続で同じ姿勢をとることです。
デスクワークの肩こり対策グッズは、毎日使い続けられるかどうかが決め手です。
疲れは日々積み重なるので、対策も毎日続けられるものが向いています。
この記事では、肩こり対策グッズを選ぶ3つのポイントをお伝えし、そのうえで、ポイントに当てはまるグッズと、買う前に注意したい商品を順に解説します。
ただし、いまお持ちの肩こり対策グッズを捨てる必要はありません。
ポイントに当てはまっていれば、最近使っていないものも再び活用できるかもしれません。
- 肩こり対策グッズ選びの3つのポイント
- 買うなら、この3種類(優先度順)
- 買う前に理解しておきたい2つの商品
- どこで買えるのか|100均・ドラッグストア
- 肩こり対策グッズだけでは限界がある|最低限の筋力維持が必要
紹介するグッズは、優先度の高い順に並べました。

- 現役リラクゼーションセラピスト
- 2016年から累計10,000時間の施術実績有り
- 日本リラクゼーション業協会 リラクゼーションセラピスト検定1級
肩こり対策グッズ選びの3つのポイント
肩こりグッズを選ぶポイントは、次の3つです。
これらの基準は、対策グッズを長く使い続けている方からヒアリングして作成しました。
3つとも当てはまるものから選んでください。
置いたままにできるもの
置いたままにできるものほど、長く使い続けられます。
操作が多かったり複雑だったりすると、使うのが億劫になるためです。
マッサージガンを使うには、充電、アタッチメントの付け替え、当てる場所探し、そして片づけが毎回ついてきます。
ホットパックも、レンジで温め、冷めたら温め直す手間が毎回必要です。
一方で、ノートPCスタンドなら一度置くだけで、しばらく調整が不要になります。
置いたままにできるものほど、長く使える傾向があります。

出し入れの手間がどれだけかかるかを想像してから、購入を決めるのがおすすめです。
デスク環境を変えられるもの
肩を直接ケアするものではなく、デスク環境を変えるものを優先的に選んでください。
学会が挙げている肩こりの原因8つのうち、2つは作業姿勢に関するものだからです。
首や背中が緊張するような姿勢での作業、姿勢の良くない人(猫背・前かがみ)、運動不足、精神的なストレス、なで肩、連続して長時間同じ姿勢をとること、ショルダーバッグ、冷房などが原因になります。
引用:日本整形外科学会「肩こり」
当てはまるのは、緊張する姿勢での作業と、連続して長時間同じ姿勢をとることです。
デスク環境を整えても変わらない方は、運動不足やストレス、冷房などが原因の可能性もあります。
肩こり対策グッズは、売り場で次のように見分けられます。
- デスク環境を変える(ノートPCスタンド/モニターアーム/アームサポート/肘掛け付きチェア)
- 肩に当てる(マッサージガン/ホットパック/磁気ネックレス)
- 身体に着ける 姿勢矯正ベルト
選ぶポイントとして、つらい場所をいかに気持ちよくほぐし、解消してくれるかはとても大切です。
しかし、根本的な課題は解決されていません。デスク環境を改善しない限り、翌日も同じ姿勢のままです。
施術の現場でも、軽くなってもすぐに元に戻ってしまうお客様をよくお見かけします。ヒアリングする限り、机や椅子が身体に合わないことが原因かもしれないと感じています。
その場で肩をラクにしたいのか、肩こりに悩まない仕組みをつくりたいのか。
一度、肩を直接ケアするものではなく、デスク環境の改善につながるものを検討してみてください。
場所を取らない
置き場所が決まっているものも、長く使い続けるうえで見逃せないポイントです。
置き場所がないものは、引き出しに入ったままになり、紛失するデメリットがあるからです。
ここでは置き場所に焦点を当ててみましょう。
マッサージガンなら、使う手間だけでなく、置き場所と充電場所も必要です。
例えば、机が狭い方には、置かずに済む方法もあります。
蒸しタオルの場合、出し入れが必要ですが、使い終わったら洗濯に回すだけですみます。
逆に、ノートPCスタンドや肘掛けは机や椅子の一部になるため、置き場所を必要としません。

買う前に、どこに置くかを決めておくとよいでしょう。
買うなら、この3種類(優先度順)
ポイントに当てはまる順に、3種類を紹介します。
身体を温めるものだけ、当てはまるポイントは1つです。
画面の高さを変えるもの(ノートPCスタンド・モニターアーム)
まず、画面の高さを調節できるものがおすすめです。
それを導入することにより、頭が前に出る姿勢を取らなくなります。
一度設置すれば、意識しなくても画面の位置が保てます。
画面の高さについて、厚生労働省が示している目安は次のとおりです。
ディスプレイは、その画面の上端が眼の高さとほぼ同じか、やや下になる高さにすることが望ましい。
引用:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
ノートPCをそのまま机に置く場合、画面の上端は眼の高さよりかなり下です。スタンドで持ち上げて、先ほどの目安に合わせてみてください。
- 目線の高さまで上がるか(座高に個人差があるので、調整幅の広いものが安全)
- 外付けキーボードとセットで使えるか(本体を上げると、手元も一緒に高くなる)
- 持ち運ぶか、据え置きか(持ち歩くなら折りたたみ式、据え置きなら安定性を優先)
ただし、ノートPCは画面とキーボードが一体です。ガイドラインも、次のように触れています。
ノート型機器は、通常、ディスプレイとキーボードを分離できないので、長時間、情報機器作業を行う場合については、作業の内容に応じ外付けディスプレイなども使用することが望ましい。
引用:厚生労働省「情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン」
長くデスクに向かう方は、スタンドと外付けキーボードをそろえるか、外付けモニターへ移るかを検討してみると良いでしょう。
モニターアームは、すでに外付けモニターを使っている方が対象です。購入前に、デスクの天板の厚みとクランプの対応範囲を確認してください。
画面の高さで肩の負担が変わる理由は、こちらで説明しています。

肘を支えるもの(アームサポート・肘掛け付きチェア)
画面の高さを整えたら、次は肘を支えるものです。
肘を置く場所があると、腕の重さを肘掛けや机が受けるため、肩の負担が減るからです。

肘掛けの高さは、国の指針でも椅子に求めるものとして挙げられています。
座面の高さ、奥行きの寸法、背もたれの寸法と角度及び肘掛けの高さが労働者の体格等に合った椅子、又はそれらを調節できる椅子を使用させること。
引用:厚生労働省「職場における腰痛予防対策指針及び解説」(別紙「Ⅲ 座り作業」1の(1))
腰痛の指針では、座り作業の椅子に求めるものとして、肘掛けの高さが体格に合っているかを挙げています。
- 高さを調整できるか
- 後付けの場合は、天板の厚みと奥行きが合うか
- 肘を置いたときに、肩が上がらず、下がりすぎもしない高さか
デスクに固定する後付けのアームサポートを足すか、肘掛け付きチェアに買い替えるか、どちらかです。
今の椅子に不満がなければ、後付けから試すと余分な費用を抑えられます。
肘を置いても肩が上がらない高さに調整できるものを選んでください。
身体を温めるもの(ホットパック・温熱シート)
身体を温めるものは、3つのポイントすべてに当てはまるわけではありません。
それでも今回紹介した理由は、学会が予防と治療の両方で温めることを勧めているからです。
ホットパックはレンジで温め、温熱シートは毎回貼り替えます。
肩を直接ケアするもののため、2つのポイントは当てはまりません。
蒸しタオルなどで肩を温めて筋肉の血行を良くし疲労をとる。
引用:日本整形外科学会「肩こり」
同じページの治療にも、温熱療法が挙げられています。
- 毎回温めて貼るから出し入れが必要
- 肩に当てるものなので、画面や椅子の位置は変わらない
- 貼るタイプなら場所を取らない
身体を温めるものは、その日の疲れを取る目的で使ってください。

また、学会の予防にも、蒸しタオルが紹介されています。
具体的な作り方は次のとおりです。
- タオルを水で濡らし、固く絞ります。
- 電子レンジで30秒ほど温めます。(熱くなりすぎないよう、様子を見ながら加熱)
- 取り出したタオルを乾いたタオルで包み、首や肩に乗せます。(熱いまま直接肌に当てない)
蒸しタオルは家で簡単に作れるため、買う前に一度試してみてはいかがでしょうか。
買う前に理解しておきたい2つの商品
次に紹介する2つは身体を直接ケアするもので、デスク環境は変わりません。
中には高額なものもあるので、その商品のことを理解してから買うのがいいでしょう。
姿勢矯正ベルト|常時装着するものではない
姿勢矯正ベルトは、姿勢の形を一時的に整えるものです。
装着しているあいだは肩が後ろへ引かれ、姿勢の形が変わります。
ただし、外した時点で姿勢が元に戻ります。
しかし、長時間つけ続けると、締めつけも気になるはずです。
必要な時間だけ着けるものだと割り切るとよいでしょう。
磁気グッズ|使えない人がいる
磁気グッズには、使えない方がいます。
ペースメーカーなど体内に植え込んだ医用電気機器を使用している方は使用できません。
磁気ネックレスや貼るタイプの磁気治療器は、管理医療機器として認証を受けた製品です。
家庭用永久磁石磁気治療器という区分で、装着した部位のこりと血行の改善を使用目的としています。
また、認められているのは装着した部位だけです。
- 医療機器認証番号の表示があるか(見た目が似ていても、認証を受けていない製品がある)
- ペースメーカーなど、体内に植え込んだ医用電気機器を使用していないか
- 心臓に障害のある方、妊娠初期の方は、使用前に医師へ相談する
製品ごとの記載は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の医療機器 添付文書等情報検索で確認できます。認証番号がわかれば、その製品の添付文書が掲載されています。
デスク環境を整えたうえで、気になる場合は検討してみてください。
100均・ドラッグストアでも肩こり対策グッズは買えるのか
100均とドラッグストアでは、身体を温めるものが揃っています。
- 100均・ドラッグストア カイロ/ホットパック/ツボ押し棒/マッサージボール
- 家電量販店・ネット通販 ノートPCスタンド/モニターアーム/アームサポート/肘掛け付きチェア
ノートPCスタンドやアームサポートは、家電量販店かネット通販で探してください。
とくに失敗したくない場合は、お店で実物を確認してからの購入がおすすめです。
また、100均で肩こり対策グッズを買う場合、気になるグッズをお試しで使う目的で利用するとよいでしょう。
デメリットとして、壊れやすく、長く使い続けるのは難しいかもしれません。
自分に合う商品だとわかったら、良質なグッズに買い替えることもできます。
グッズだけでは限界がある|最低限の筋力維持が必要
肩こり対策グッズだけでセルフケアし続けるには限界があります。
学会は、肩こりの中心になる筋肉として僧帽筋を挙げています。グッズで改善できるのは画面の高さや肘の位置までで、僧帽筋そのものをケアするわけではありません。
デスク環境を整えても肩の上が張る場合は、筋力維持も参考にしてみてください。
肩こり対策グッズで改善できるのは「デスク環境」だけ
肩こり対策グッズで改善できるのは、「画面の高さ」や「肘の位置」といったデスク環境です。
肩こりの中心になる僧帽筋は、鍛えない限り強くならないからです。
肩こりに関係する筋肉はいろいろありますが、首の後ろから肩、背中にかけて張っている僧帽筋という幅広い筋肉がその中心になります。
引用:日本整形外科学会「肩こり」
僧帽筋は上部・中部・下部に分かれます。
このうち、肩甲骨を後ろから支える中部と下部は、セルフケアだけではメンテナンスできません。
施術の現場では、背中の中下部が弱い方ほど、肩の上だけが先に張ってくると感じています。
学会が治療として挙げているのは運動療法(筋力強化)です。
デスク環境を整えても肩の上が張ってくる場合は、支える筋力が足りていない可能性があります。
肩甲骨周りの筋肉を強化するトレーニング
肩こりのケアには肩甲骨を支える筋肉の強化や維持が必要です。
学会も、治療として運動療法を挙げています。
デスクワークでは腕を前に出す動作が続くため、腕を後ろへ引く場面がほとんどありません。
仕事の隙間時間や休憩ではなかなか実施ができないかと思います。
仕事とは別に負荷をかける時間を、意識してつくってください。
ここからは、私がお客様に勧めている種目になります。
- シーテッドロー(座ってハンドルを手前へ引く)
- フェイスプル(ロープを顔の高さへ引く)
- プローンY(うつ伏せで腕をY字に上げる)
プローンYは、床があれば行えます。シーテッドローとフェイスプルには、マシンやチューブが必要です。
種目ごとに使う筋肉については、こちらで説明しています。

フォームの崩れは、専門家に確認してもらう
慣れていない方は、最初の数回だけでもフォームを見てもらってください。
肩がすくんだまま行うと、狙った筋肉ではなく僧帽筋の上部を使ってしまうからです。
肩がすくむ動きは無意識に起こるため、自分では気づきにくいかもしれません。引く動作の最中は視線が下がるので、鏡を置いても確かめにくくなります。
hacoジムでは、パーソナルトレーニングを500円で体験できます。体験の時間を、肩がすくんでいないかの確認に使ってみてください。
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肩こり対策グッズを使う前に、整形外科の受診を考えたい症状
しびれや力の入りにくさがある場合は、肩こり対策グッズを使う前に整形外科の受診を考えてください。
筋肉の疲れではなく、首の神経が圧迫されて起こっている可能性があるからです。
- 肩から腕にかけて痛みが出る
- 腕や手指にしびれが出る
- 首を後ろへそらすと痛みが強くなる
- 腕に力が入りにくい、感覚が鈍い
- ボタンのかけ外しや箸の使用、字を書くことが不器用になった
- 歩くときに脚がもつれる、階段で手すりを持つようになった
これらは、日本整形外科学会が「頚椎症性神経根症」と「頚椎症性脊髄症」の症状として挙げているものです。
当てはまる場合は、首を引っぱったり反らせたりするグッズ(ネックストレッチャーや肩甲骨はがしピロー)を自己判断で使わないでください。
学会は、頚椎症性神経根症では首を後ろへそらせないようにすることを挙げています。
首の牽引は治療として行われる場合もありますが、方向や強さは医療機関が判断するものです。
ここに挙げた症状がなく、肩の上の張りだけであれば、デスク環境を整えるところから始めて問題ありません。わからない場合も、受診してから始めれば安心して続けられます。
一度診てもらうことで原因を知れば、使ってよいグッズと避けたいグッズも理解できるようになります。
引用:日本整形外科学会「頚椎症性神経根症」「頚椎症性脊髄症」

肩こりグッズに関するよくある質問
肩こりグッズについて、よく検索されている質問にお答えします。
- 肩こり解消グッズで本当に使えるものは?
-
画面の高さや肘の位置を変えるものです。
ノートPCスタンドやモニターアーム、アームサポートがこれにあたります。毎日続けられるかどうかで選んでください。
- ひどい肩こりを解消する100均グッズは?
-
ツボ押し棒、マッサージボール、カイロなどが買えます。
肩こりがひどく、しびれや腕の痛みもある場合は、グッズを試す前に整形外科の受診を考えてください。
- デスクワークで肩こりを防止するグッズは?
-
ノートPCスタンド、モニターアーム、アームサポート、肘掛け付きチェアなどです。
デスク環境を整えても肩の上が張ってくると感じる場合は、肩甲骨周りの筋肉強化も考えてみてください。
- 肩こり解消グッズはどこで買えますか?
-
身体を温めるものは、100均やドラッグストアで買えます。
また、ノートPCスタンドやモニターアーム、アームサポートなどは、家電量販店かネット通販で探してください。実物を確かめてから決めたい場合は、家電量販店が向いています。
- 肩こりグッズのランキングは参考になりますか?
-
人によって異なります。
この記事では、売れている順ではなく、続けやすい順に紹介しています。ノートPCスタンド・モニターアーム、肘を支えるもの、身体を温めるものの順です。置いたままにできる、デスク環境を変えられる、場所を取らないという3つのポイントに当てはまるものから並べています。
- 肩こり対策グッズのプレゼントに何がいいですか?
-
ノートPCスタンド・モニターアーム、肘を支えるものなどがおすすめです。
また、繰り返し使えるホットパックなどの身体を温めるものであれば、机や椅子の高さに関係なく使えます。なお、磁気グッズはペースメーカーなどを使っている方は使用できないため、贈る前に確認が必要です。
まとめ:デスクワークの肩こりグッズは、続けられるものを選ぶ
デスクワークの肩こり対策グッズは、ケアを続けられるものを選んでください。
肩こり対策グッズは、使い続けてはじめて意味を持ちます。
改めて、肩こり対策グッズを選ぶポイントは次のとおりです。
- 置いたままにできるもの
- デスク環境を変えられるもの
- 場所を取らない
肩こり対策グッズで改善できるのは、デスク環境までです。デスク環境を改善しても肩の上が張ってくる場合は、肩甲骨を支える筋肉を鍛えることを考えてみてください。
トレーニングを始めるときは、最初にフォームを専門家に確認してもらうと、肩がすくんだまま続けてしまう事態を防ぎやすくなります。hacoジムでは、パーソナルトレーニングを500円で体験できます。
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