デスクワークで知りたい腰痛対策|正しい座り方のポイントとは?

「気づけば夕方には腰が重だるい」

デスクワーク中心の毎日を送っているあなたなら、一度は経験があるのではないでしょうか。

長年現場で、多くのデスクワーカーの方の腰の悩みに向き合ってきましたが、その原因は座り方だけとは限りません。

この記事では、「なぜデスクワークで腰が痛くなるのか」という原因や今日から実践できる対策、そして合わせて見直しておきたいポイントまで、現場での経験を交えて解説します。

本記事を読んでわかること
  • デスクワークにて腰痛が発生する原因について
  • すぐに実践ができる4つの腰痛対策
  • 睡眠と運動習慣の関係性について

本記事を読み終えるころには、デスクワークでの腰痛対策を理解し、良いコンディションで仕事に臨みやすくなります。

この記事を書いた人
Kai's編集部|かい
かい

  • 現役リラクゼーションセラピスト
  • 2016年から累計10,000時間の施術実績有り
  • 日本リラクゼーション業協会 認定試験1級保持

目次

デスクワークで腰痛が起こる3つの原因

腰痛は環境的要因と身体の過剰な負荷によって発生します。ここでは、具体的に3つの原因を見ていきましょう。

デスクワークにて腰痛が起こる3つの原因
  • 骨盤が曲がることで、腰椎に負担が集中する
  • 同じ姿勢が続くことによる血流の低下
  • デスクや椅子の高さが体に合っていない

骨盤が曲がることで腰椎に負担が集中する

骨盤が前後に曲がった状態で座ると腰椎に負担をかけてしまい、腰痛を引き起こす原因になります。

骨盤が前傾すると「反り腰」の状態となり、背骨の自然なカーブが崩れてしまい、腰椎に過度の負担をかけてしまいます。また、骨盤が後傾すると背中が丸まり、本来複数の骨で分散されるはずの負荷が腰椎の一部分に集中してしまいます。

姿勢が悪い状態で座り続けることで知らないうちに、腰に負担をかけているのです。

同じ姿勢が続くことによる血流の低下

同じ姿勢で座り続けると、腰まわりの筋肉が緊張して固まってしまい、血流が滞ります。

特にふくらはぎにある腓腹筋やヒラメ筋は、収縮することで下肢に滞った血液を心臓へ押し戻す「筋ポンプ」の役割を果たしています。座ったまま動かない時間が長くなるほどこのポンプ作用が働かず、血液や老廃物が下肢に滞留しやすくなります。

座りすぎが身体に悪いのも、この血流の停滞が影響しているかもしれません。

デスクや椅子の高さが体に合っていない

椅子や机の高さが合わないなどの環境的要因で姿勢が崩れてしまい、腰痛を引き起こす可能性もあります。

身体に合わない環境で無理な姿勢を取り続けることで、姿勢が崩れて知らないうちに腰への負担を積み重ねています。

けれども悪い姿勢が必ず不快であるとは限りません。快適だと思っている姿勢が実は身体に負担をかけている可能性があります。正しい姿勢の定義などを確認していく必要があります。

かい

腰痛を訴えるお客様は、背中周りと脚周りの筋肉が疲労しているケースが大半です!

今日からできる腰痛対策4選

ここでは、今日から実践できる腰痛対策のポイントをまとめました。それぞれ確認していきましょう。

今日からできる腰痛対策まとめ
  • 長時間座らない
  • 座るときは骨盤を立てることを意識
  • ふくらはぎにアプローチしたエクササイズ
  • デスク環境の見直し

長時間座らない

長時間同じ姿勢で座らず、こまめに休憩を入れましょう。休憩の過ごし方を変えるだけで腰椎への疲労が軽減できます。

理想として30分〜1時間に1回、立ち上がって軽く身体を動かしてください。理想は5分くらい散歩するのが効果的ですが、少しでも身体を動かしていればよいでしょう。

休憩中の理想の過ごし方
  • 掃除
  • コーヒーやトイレまでの歩行
  • 軽いストレッチ

立ち上がるタイミングを定められない方は、ポモドーロ・テクニックを活用してみてはいかがでしょうか?

一定時間ごとに休憩を挟む働き方のため、こまめに休むことができます。あわせて集中力の維持といった生産性向上のメリットも期待できるでしょう。

座るときは骨盤を立てることを意識

座る時に「骨盤を立てる」ことを意識すると腰椎への負担が軽減されます。

なぜなら、骨盤を立てることで背骨が自然なS字カーブを保てるようになるからです。

また、骨盤を立てて座ることで腹横筋が働き、背中の筋肉だけで上半身を支える必要がなくなります。椅子に浅く腰掛け、坐骨(お尻の下にある骨)で座面を捉える意識を持つと、骨盤が後傾しにくくなります。

かい

まずは意識してみることから始めてみましょう!

ふくらはぎにアプローチしたエクササイズ

血流の停滞を改善するには、ふくらはぎをエクササイズすることで解消が可能になります。

なぜなら、腓腹筋やヒラメ筋は収縮することで下肢に滞った血液を押し上げるポンプの役割を果たしているからです。そのため、ふくらはぎは「第2の心臓」とも呼ばれております。

ふくらはぎのエクササイズは次のメニューがおすすめです。

運動やり方回数・時間
かかと上げ下げつま先を床につけたまま、かかとをゆっくり上げ下げする30秒×2セット
足首回し片足ずつ、足首を大きく回す左右5回ずつ
つま先上げ下げかかとを床につけたまま、つま先を上げ下げする10回×2セット

場所も大きく取らないため、職場で気軽に実践できます。

デスク環境の見直し

椅子やデスクの高さが身体に合っているかも重要な要素です。無意識に猫背や前かがみなどといった、背骨の自然なS字カーブが崩れてしまって腰痛を引き起こす原因になってしまうからです。

では、理想的な机と椅子の高さは何を目安にすればいいのでしょうか。それは、背骨の自然なS字カーブが維持していて、身体の過剰な緊張が高まらないことを目安にするといいでしょう。

デスク環境の見直しポイント
椅子の高さ座った時に足裏が地面についているか
デスクの高さキーボードに手を置いた時に、肘が90〜110度程度に曲がる高さが目安

そして、先述した骨盤を立てるといった良い姿勢の維持も必要不可欠になります。良い姿勢に慣れるためにもある程度の筋力が必要になります。あわせてデスクワークにおすすめの体力作りメニュー3選もチェックしてみてください。

こんな症状がある人は要注意

ここまで紹介したセルフケアは、デスクワークによる一般的な腰痛を想定した内容です。次のような症状がある場合は、セルフケアだけで様子を見ず、早めに整形外科など医療機関を受診してください。

  • 安静にしていても痛みが引かない、むしろ夜間や早朝に痛みが強くなる
  • 足にしびれや広がるような痛み(放散痛)がある
  • 転倒などのケガをきっかけに痛みが始まった
  • 発熱を伴っている
  • がんの既往がある、または原因不明の体重減少がある
  • 1ヶ月以上、痛みが続いている

日本整形外科学会・日本腰痛学会の腰痛診療ガイドラインでも、これらは注意すべきサイン(レッドフラッグ)として挙げられています。自己判断でストレッチや運動を続けると症状を悪化させてしまう可能性があるため、思い当たる症状がある方はセルフケアより先に医療機関へ相談することをおすすめします。

引用:見逃してはいけない危険な腰痛!腰痛のレッドフラッグを知り早期発見に努めよう腰痛における危険信号(レッド・フラッグ)

あわせて見直したいこと

すぐに実践できる腰痛対策とあわせて見直したいことを2点紹介していきます。

腰痛対策で見直したいこと
  • 良い睡眠が取れているかどうか
  • 運動不足も腰痛の隠れた原因

良い睡眠が取れているかどうか

あわせて、良い睡眠が取れているかを振り返ってください。

日中に緊張した筋肉を睡眠中にどれだけ緩められるかは、寝具の質にも大きく影響します。身体に合わないマットレスで眠っていると、寝ている間も腰に負担がかかり、朝起きた瞬間から痛みを感じてしまうこともあります。

日中の座り方の見直しと合わせて、睡眠の質を向上することでさらに改善できます。マットレス選びの具体的なポイントは、こちらの記事で詳しく解説しています。

運動不足も腰痛の隠れた原因

「運動不足による筋力低下」も腰痛を悪化させる原因になります。腰を支える体幹やお尻の筋力が落ちると、同じ座り方をしていても腰への負担がより大きくなってしまうのです。

実際に、腰痛を経験した方を対象に、背骨を支える深部の筋肉「多裂筋」を鍛える運動療法を行った研究では、行わなかった場合と比べて1年後の腰痛再発率が大きく低かったという報告があります。多裂筋はプランクやドローインといった体幹トレーニングで鍛えることができますが、効果を得るには正しいフォームで行うことが欠かせません。

とはいえ、多裂筋だけを個別に鍛える必要はなく、体幹やお尻を含めて全身をバランスよく動かす習慣そのものが腰痛予防につながります。

いきなり自己流でトレーニングを始めると、フォームが崩れてかえって腰に負担をかけてしまう可能性もあります。ジムの無料体験を利用して、自分の姿勢のクセや弱っている部分をプロに見てもらうのも一つの方法です。無理なく体を動かす習慣を取り戻すきっかけにしてみてください。

引用:Hides, J.A., Jull, G.A., Richardson, C.A. (2001). “Long-term effects of specific stabilizing exercises for first-episode low back pain.” Spine, 26(11), E243-E248.

よくある質問

ここでは、腰痛対策についてよくある質問をまとめました。

スタンディングデスクは腰痛に効果がある?

有効な選択肢です。

座位と立位をこまめに切り替えて使ってみるのが理想的な使い方です。

どのくらいの期間で改善を感じられる?

姿勢そのものの改善には3〜6ヶ月、運動プログラムによる効果実感には3〜9週間程度かかるとされています。ただし、個人差はあります。

骨盤サポートクッションは効果がある?

効果はあります。

ただし、既存の痛みそのものへの効果は限定的です。

オフィスの机と椅子がそもそも自分の身体と合っていません。その場合、どうしたらいい?

次のようなグッズを活用してみてください。

  • フットレスト:足裏全体が地面につくことで骨盤が安定し、腰への負担が分散されます
  • ランバーサポート(背当てクッション):腰にフィットし、綺麗なS字カーブを維持します
  • 骨盤サポートチェア:骨盤を立てやすくするため、良い姿勢を意識するのに役立ちます
  • 姿勢矯正ベルト:装着中は正しい姿勢を保ちやすくなります。ただし、長時間の着用は逆に筋力低下につながる恐れがあります。

また、腰の隙間にタオルを挟むことでランバーサポートの代わりにもなります。

セルフケアだけで改善しない場合、整体やマッサージに通った方がいい? 

専門家によるケアを取り入れるのも一つの方法です。

自分では気づきにくい姿勢のクセや筋肉の状態を客観的に見てもらうことで、セルフケアの精度も上がります。

まとめ:腰痛対策は”座り方”と”生活習慣の見直し”で改善できる

デスクワークで引き起こす腰痛は「座り方によるもの」と「生活習慣が原因であるもの」が原因です。

本記事で紹介した内容は次のとおりです。

本記事のまとめ
  • 腰痛の原因は、「骨盤の傾きによる腰椎への負担集中」、「同じ姿勢による血流の低下」、「デスクと椅子が合っていない」3つが原因
  • 今日からできる対策は”継続”がカギ
  • 日中のケアだけでなく、夜と運動習慣まで含めて整える

腰痛を根本的に改善するには、日中の座り方・休憩の取り方を整えることと身体を動かす習慣、眠っている間に腰をリセットできる寝具環境を見直すことです。まずはできることから、少しずつ取り入れてみてください。

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この記事を書いた人

リラクゼーションセラピスト歴10年・施術時間10,000時間以上|身体のケア・睡眠・セルフケアについて現場経験をもとに発信しています

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