こんにちは。
本日は、中村淳彦さんの著書「悪魔の傾聴」について書評していきます。
著者のお仕事は人物を取材するライターです。もともと極度の人見知りだった著者が「お前は悪魔のようなやつだ」と言われるくらい人の本音を引き出せるようになったテクニックについて紹介しています。
初めてのブログになりますので、読みにくところがあるとは思います。どうぞ、温かく見守っていただけると幸いです。
【目次】
- 悪魔の傾聴とは?
- 相手の本音を聞き出すうえで大事なこと
- 簡単な技術
- 日々の意識
- まとめ
1.悪魔の傾聴とは?
最大限に自己開示を引き出して本音を引き出す技術であり、その効果はあまりにも高いので使う人を選ぶべきだと著者は話しています。
悪魔の傾聴を実践するにあたって、元々の性格が明るいだとか根暗だとかは関係がありません。そもそも著者自身も極端な人見知りで、人物を取材するにあたって様々な失敗を経験をしてきたと語っています。何度も失敗をしてきたものの、ライター業はどうしても続けたいという著者の経験と努力を積み重ねた結果、悪魔の傾聴が生まれました。
そんな著者は悪魔の傾聴は訓練次第で誰にでも習得ができる技術だと述べています。
それを取得していく上で、「簡単な技術」と「日々の意識」まずこの2点が重要であると著者は語っています。
2.相手の本音を聞き出すうえで大事なこと
ここから先ほど述べた「簡単な技術」と「日々の意識」について解説していきます。
・「簡単な技術」
まず、「簡単な技術」についてです。こちらのポイントは大きく3つあります。
①ピックアップドクエスチョン
これは相手が発したキーワードを軸に、短い質問をして話を掘り下げていくテクニックです。例を挙げていきますと、
A「私ロックが好きで、今はBUMP OF CHICKINにハマっています。」
B「BUMP OF CHICKENで有名な曲は何ですか?」
A「天体観測という曲で、ドラマの主題歌にもなっていました。」
ここではBUMP OF CHICKENをピックアップして会話を進めています。著者は「人というのは自分が話したいことを聞いてくれることに好感を持つ生き物」と話しています。このように相手から発せられる言葉の中から、興味関心が潜んでいる可能性があります。
②会話の中にある「欲望」や「感情」に意識を向ける
先ほどの会話で例を挙げると、Aさんは”今”BUMP OF CHIKINにハマっていると言及しています。会話の節々でAさんは音楽の趣味がコロコロ変わる人かもしれないと推測できます。その方の心の変遷で会話が色々と掘り下げれられ、相手の新しい一面がみられ、より深く知ることができるのではないのでしょうか。
③非言語メッセージに気を配ること
会話の節々に垣間見える「欲望」や「感情」は目に見えるところにもあります。相手の仕草や表情、見た目からこういう人かもしれないという推測できます。そういった意識づけも重要だと著者は語っています。
・「日々の意識」
次に「日々の意識」について解説していきます。こちらもポイントは2つあります。
①「〜しない」というあえて積極的に行動しない。
本書で挙げられているテクニックをざっと挙げていくと、
例、否定しない、比較しない、自分の話をしない
があります。
本書では基礎的なテクニックで取り上げられています。一見簡単そうに見えますが、この返しは全てを台無しにしてしまうくらいタブーなことだと著者は述べています。特に、自分の話というのは気が緩んでしまうとついついやってしまいます。そのことについて著者は「自分の話ほど底辺な話ほど価値がないものはない」という心がけを常に意識するよう伝えています。
②好かれたいという欲望を捨て、中立の立場になること
本書では欲望の断捨離について説明しています。傾聴において、人に好かれたい、認められたいという欲望は大きな邪魔になります。その理由は、そういった欲望を持つことにより先入観が生まれてしまい、相手の話を受けとめられなくなるからです。悪魔の傾聴を行うにあたって相手がどんな人であれ、自分を見失わずに最後まで聴き続けること。これが悪魔の傾聴を行う上で必要な心構えだと著者は語っています。
3.まとめ
いかがでしたでしょうか?
実際に読んで感じたことは、やってはいけないことを無意識にやってしまっているということです。しかも、無意識にやってしまうので気づきにくいというのもあります。誰でも簡単に習得ができるということは、押さえておくべきポイントをしっかり理解し実践できているかということだと私は思います。そんな大事なことを教えてくれた1冊でした。
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