人と違う視点を身につけるにはどうすればよいか？
その答えはアウトプット思考を身につけるべきである。そして、情報を集める時間を短くし、考える時間をかけることが大事と本書では言及している。
その理由は情報を持っているだけでは差がつかない時代になったからである。インターネットが発達しことにより誰でも気軽に情報が手に入るということ。有料で手に入る情報が無料になってきていること。巷の情報が似ているものばかりと感じるのであれば、殆どの人の情報収集の方法がほとんど同じであることを証明している。さらに、不測の事態を想定してたくさん情報を集めようとするが、情報を集めれば集めるほどキリがなくなる。結果、それによるお金や時間のコストが無駄になる。
では具体的にどのようなことをすれば差がつくのか？
基本的な考え方として、アウトプットする「目的」を明確にすること。明確にするには、仕事をする先に達成するゴールとは何か？あなたの本当の仕事とは何か？を知ることが必要になる。
例えば、ブログで稼ぐにはただ文章を執筆して投稿をすればいいのではない。閲覧者数を増やすには投稿頻度をどれくれらいすれば良いのか？どんな内容のブロブテーマなら読者が集まりやすいのか？そして読者はどんなことを知りたいのか？さらに、どんな商材がそのブログを通じて売れるのか？そのために必要な情報は何か？ということを念頭に置かなければならない。
次に本書で言及している「２０の引き出し」と「著者が情報を得るときに意識していること」、この２つについて解説していく。
①「20の引き出し」
これは自分の興味関心のあるジャンルについて整理や棚卸しができるように引き出しを作っておくことである。人間の脳は忘れるようにできている。だが、本当に重要な情報とは脳の片隅に残っていると割り切ることでどこかでまた使う場面が出てくるかもしれない。その性質を上手く利用している。
例えば、本から情報を得る場合だと大事なところに線を引いたり、付箋を貼ったりする。新聞だと記事を切り抜いて残しておく、ウェブの記事であればブックマークして後で読み返しできるようにしておく。
このように、覚えるのではなく残しておくことで後々必要になったときにすぐ見返す工夫が重要と著者は言及している。著者はこのように残した情報をジャンルごとにクリアファイルやケースに保管し、必要なときに引き出せるようにしている。以上が、「２０の引き出し」についてのカラクリである。
②「著者が情報を得るときに意識していること」
他の人と差をつけるためには、人がやっていないことをすること。特に足で情報を稼ぐことが一番であると著者は言及している。情報収集するうえで「自分の体験」や「人から聞いた話」を使うのが最も差がつくのだと著者は言及している。
そのためには現場に行って、直接情報を手に入れるのがミソである。そのときに意識して欲しいことがトリプルタスクを意識して会話をすることだ。
トリプルタスクを意識した会話とは、
①相手の話に集中すること。
②話を集中しながら全体を見渡すことを意識すること。
③話を集中しながらなにか盗めるものはないかを探す意識をすること。
目的を見失いダラダラと話してしまうのはこれらのことを知らずに忘れしまっているのかもしれません。
ちなみに本や新聞、ネットからの情報収集はどのようにしているのだろうか？自分にとって重要だなと思う情報がないかを意識して探す。しかし、偽の情報も多いので鵜呑みにしないよう注意しなければならない。
今後AIの発達が加速する世の中を生き抜くために、アウトプット思考を武器にしていくことが必要。そしてAIに支配されるのではなく、活用できる人間としてシフトしていくことが必須である。
本書に書いてあることは理屈というより、すべて私が実践してきたことです。寄り道や失敗を重ねながらようやくたどり着いた方法論といえます。皆さんには私と同じだけの努力をするのではなく、できればショートカットで自分流のアウトプットを生み出す方法を身につけてください。
そしてAIに置き換えられる人材ではなく、よりクリエイティブな人間になるため、AIツールを活用する側に立ってほしいと願っています。(235,236ページ)
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